2012年9月27日木曜日

2012年09月27日 神奈川県逗子市議会 君島雄一郎

逗子市  平成24年  9月 定例会(第3回)  09月27日-04号

◆16番(君島雄一郎君)

通告にのっとり、一般質問を行ってまいります。

破壊活動防止法等の法令に基づき、日本に対する治安、安全保障上の脅威に関する情報を収集、分析する情報機関として、法務省の外局である公安調査庁があります。その公安調査庁の年次報告書である「内外情勢の回顧と展望」では、同庁が監視対象としている団体の調査概況が載せられています。

平成24年版には、平成23年中の調査概況として、オウム真理教に始まり、二つ目に東北大震災及び福島第一原発をめぐる動向にかかわる諸団体、三つ目に中革派、革マル派、革労協解放派などの過激派、そして四つ目の項目に共産党があります。

その共産党の項のトップには、組織基盤の強化に向けた共産党というタイトルと統一地方選での議席減を受け、党勢拡大大運動を推進、野田内閣との対決姿勢を鮮明にし、独自性を印象づけというサブタイトルが付いています。

調査概況で注目すべき点は、共産党は統一地方選の道府県議選で、現有議席確保等を目指したものの、二大政党の批判層の受け皿となることができず、議席を減少させる結果に終わったという部分に続き、次期国政選挙に向けて、党勢拡大に力を傾注という見出しが付いた部分です。

読み上げます。

共産党は、7月、第3回中央委員会総会を開催し、統一地方選での後退を「党の自力不足」と総括した上で、次期国政選挙での前進に向け、平成24年7月の党創立90周年までを期間とする「党勢拡大大運動」を提唱し、党員及び「しんぶん赤旗」部数の拡大などに努めた。

同党では,「党勢拡大大運動」により、7月以降、毎月1,000人規模で党員が増加している旨発表したが、その一方で、平成22年9月頃から、1年以上党活動に加わらず党費も納めない「実態のない党員」の離党手続を進めていたため、党員数は、年初の約40万人から、10月の時点で30万人台半ばまで減少した。また、「しんぶん赤旗」についても、9月に、平成12年以来、11年振りとなる日刊紙の購読料値上げ月額2,900円→3,400円を実施したこともあり、その発行部数は、10月末の時点で、「党勢拡大大運動」開始時点と同水準の約130万部にとどまったです。

そして、コラムでは、共産党の「しんぶん赤旗」部数は、近年減少の一途をたどっている。ちなみに、最高時の部数は日刊紙約72万部、日曜版約283万部の合計約355万部(昭和55年)である。

共産党は、「党生活確立の三原則」として、支部会議への出席、党費納入とともに、「しんぶん赤旗」日刊紙の購読を掲げているが、全党員のうち同紙を購読する党員は、全体の7割に満たない状況(平成22年1月・第25回大会時点)にある。

と述べています。

このように、法務省の外局である公安調査庁は、共産党の機関誌である「しんぶん赤旗」に大変注目していることが分かります。

その「しんぶん赤旗」の庁舎内での配布実態について、私のところに匿名で告発がありました。

内容は、閉庁日に何者かが庁舎内に侵入し、特定職員の机の上に「しんぶん赤旗」日曜版の配布を行っているのではないか、調べてほしいというものでした。

そこで、私は警備員室に告発情報を告げて相談したところ、事件の緊急性が理解され、7月29日、日曜日の17時35分から、警備員室警備員が立ち会う形での調査を行うことになりました。そして、調査によって私の想像を超える部数の「しんぶん赤旗」を庁舎内の職員不在の机上で確認することができました。

そこで、私は休日、つまり閉庁時に何者かが勝手に庁舎内に侵入し、「しんぶん赤旗」を配布していたのではないかという建造物不法侵入の嫌疑で、その足で逗子警察署に向かい、証拠写真とともに届け出を行いました。

なお、逗子警察署でのやりとりについては、今後の動向に影響を与えてはいけないことから、差し控えさせていただきますが、このような状態は庁舎管理の在り方として大いに問題だと言わざるを得ません。

そこで、私はこの間、市長あてに文書でこの事件に対する見解を求めてまいりましたが、いまだに明確な回答はいただいておりません。

そこで、庁舎管理の在り方について、まずは市長は市役所内での共産党の機関誌「赤旗」の配布を認めるのかという観点から質問を行ってまいります。

最初の質問は、市長は共産党の機関誌「赤旗」をだれがいつ配っているのかについて、正確に把握していますかということです。

そして、次は共産党の機関誌「赤旗」が庁舎内で配布されている実態は、逗子市庁舎管理規則に違反しているのではないかということです。

規則第14条では、庁舎において次の各号の1に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ庁舎使用行為許可申請書第2号様式により、管理責任者の許可を受けなければならない。ただし、市長が別に指定した行為については、この限りではないとした各号の1、物品の販売、募金、その他これに類する行為またはその他商業行為をすること及び3、文書その他印刷物等を配布し、または散布することとあり、規則第17条では、管理責任者は庁舎の管理及び秩序の維持のため必要があると認めるときは、庁舎に入ろうとする者その他庁舎にある者に対して、その行為を規制し、または退去を求める等、必要な措置をとることができるとあります。

庁舎内における「しんぶん赤旗」の配布実態は、庁舎管理規則と照らし合わせてどのように判断しているのか、お答えください。

そして、三つ目の質問は共産党の機関誌「赤旗」を読みたい職員は、共産党の機関誌「赤旗」を勤務先である庁舎に届けさせるのではなく、自宅に届けさせるべきではないのかということです。

公務員は、憲法第15条で、すべて公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではないと定められ、また法でも公務員の政治とのかかわりについては制限が設けられています。公務員とはいえ、思想信条の自由は同じく憲法で保障されていることから、職員が個人として「しんぶん赤旗」を購読することまでは否定しません。しかし、なぜ庁舎内で配られなければいけないのかということです。

「しんぶん赤旗」は、共産党のホームページからも購読の申し込みができますので、今後も職員が個人として購読をするなら、「しんぶん赤旗」を自宅に届けさせるべきではないでしょうか。庁舎内で「しんぶん赤旗」が職員あてに配られなければならない理由を教えてください。

また、私が守衛室職員と一緒に行った調査は、7月29日、日曜日と8月4日、土曜日の2日間です。その際には、5階から1階まですべての職員フロアを回りましたが、施錠されていない、開けっ放しの部屋が多いことに驚きました。しかも庁舎はその構造上から、不審者が容易に侵入できるということに改めて気付きました。閉庁時は大部屋はやむを得ないとして、施錠できる部屋はすべて施錠を行う。防犯カメラ等の映像による記録体制を充実する等、防犯体制の確立が急務だと痛感しております。

市長におかれては、速やかな対策を行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。

(略)

○議長(眞下政次君)

8番、岩室君。

◆8番(岩室年治君)

今、君島議員の一般質問が第1回目の登壇されての質問が終わったということで、私としては議事運営に関しての意見を言うつもりはありませんでしたけれども、あまりにも我が党に対する御意見を営々とお話しされていたようなので、私としては一般質問というのは、市民から寄せられた要求や今抱えている市の問題に対して、市民の代表としてただすべきところを自らの御意見を表明して、日本共産党に対する御不満もあるだろうし、御意見もあるだろうけれども、そういう場にすべきではないのではないかとは思っています。

私は、市議会の権威を維持する上では、このような発言はやめていただきたいし、あまりこれからも執拗に、我が党に対する御批判を繰り返すような発言があるのであれば、ぜひとも議長には注意していただきたいと思います。

これは私が今後円満に運営していく上でのお願いですから、御意見として受け止めていただいて、議長には運営をお願いします。

○議長(眞下政次君)

ただいま8番、岩室議員よりそのような意見がありました。受け止めさせていただきます。

質疑を続行いたします。

答弁をお願いいたします。市長。

〔市長 平井竜一君登壇〕

◎市長(平井竜一君)

それでは、君島議員の一般質問に順次お答えを申し上げます。

まず最初に、庁舎管理の在り方ということで御質問をいただきました。

今回、君島議員から新聞が土、日曜日に職員の机上に配布されていると、そういったことを連絡をいただきまして、私としてはそれで初めてそういったことが行われているということを知りました。

一般的に、庁舎管理上、閉庁日に職員以外の者が階段等々は、もちろん駐車場がありますから、一般の人が通るにしても、行政フロアに外部の者が入るということについては、庁舎管理上、認めているという事実はございません。

また、この庁舎管理規則との関係でございますけれども、規則では当然物品の販売であるとか、文書の配布ということについての一定のルールというのが定められているというふうに承知をしております。

したがって、それに沿った庁舎管理というものが求められているということになりますので、この新聞の配布といったものについて、これをどう扱うかというのは、今まで私としても念頭になかったので、今後しっかりと精査しなければいけないと思いますけれども、例えば一般紙であっても、朝日、読売、日経等々ありますが、そういったものの購読を職員個人がして、それを宅配員が届けるといったことになれば、どれもこれも認めなければいけないということにつながるおそれもありますので、その辺については常識の範囲で対応していただくということが必要かなと、そんなふうに思っております。

また、防犯対策という意味では、確かにオープンな市役所ということで、土、日曜日も含めてそれなりの人が出入りできるという状況にありますけれども、やはりセキュリティの問題、特に市役所の場合には個人情報をどの部署も扱うと、そういう性質上、しっかりとした備えというものは必要だというふうに思っておりますので、今後の検討課題として、しっかりと私としても考えてまいりたいというふうに思っております。

(略)



(略)



○議長(眞下政次君)

16番、君島君。

◆16番(君島雄一郎君)

岩室議員の議事運営には、私は単純に公安調査庁の作った文書を読み上げただけなのに、何か文句を言われて、侮辱されたと感じましたが、とりあえずは質疑を続行いたします。

今の市長の御答弁で、もう少し明確にしたいので、少し伺ってまいりますが、共産党の機関誌「赤旗」をだれがいつ配っているのか、正確に把握していますかという観点なんですが、これはもし御存じなかったら御存じないで結構なんですが、もう少しそこの点、調査結果について、どのような感じだったのか、教えてください、ここのちょっとさっき御答弁がなかったように感じたものですから。

○議長(眞下政次君)

市長。

◎市長(平井竜一君)

だれがいつ配っているかということを私が今把握しているということではございません。

○議長(眞下政次君)

16番、君島君。

◆16番(君島雄一郎君)

分かりました。ありがとうございます。

では、私も引き続き必要によって調査を行って、また報告を行ってまいります。

それと、規則に関しては、私なりに解釈すると、庁舎管理規則は読んだとおりですから、出版物の配布、印刷物の配布を認めてないので、私なりに解釈すると、決して好ましくないんだということを市長はおっしゃっているのかなというふうに感じました。

それと、職員の方々が機関誌「赤旗」をわざわざ庁舎内に届けさせるのはいけないということで、私は公務員の客観・中立性の問題から、この点は市民が知ればかなりのハレーションが起きるのではないかと思いますので、そういったことを防ぐためにも、改めて公務員の中立性の観点から、この職員の机上に昼間だったら市民が見れるところの環境にわざわざ持ってこられるようなことがあるわけですから、その点についてもう少し詳しく見解があれば教えてください。

○議長(眞下政次君)

市長。

◎市長(平井竜一君)

政党の機関誌うんぬんということは、私は特段申し上げているわけではありません。先ほど申し上げたのは、一般的な一般紙も含めて、そういった意味では何もかも購読して持ち込むというようなことになれば、それは庁舎管理上は好ましくないというふうに思っておりますので、そうした考え方の中で、対応していくというのが妥当かなというふうに思っております。

○議長(眞下政次君)

16番、君島君。

◆16番(君島雄一郎君)

ありがとうございます。

なかなか市長も今後の議会運営を考えると、難しいところもあるのかもしれませんが、引き続き市長に代わって、私自身が逗子警察署とも連携しながら、この調査を行って、必要に合わせて、また皆様にこの場を通じて御報告していきたいというふうに考えております。

(略)