1994年11月24日木曜日

1994年11月24日 国会(参議院) 野中広務(自治大臣、国家公安委員会委員長)

第131回国会 地方行政委員会 第6号
平成六年十一月二十四日(木曜日)


○有働正治君

京都府の発注工事落札業者から野中自治大臣の政治団体への献金が行われている。私、時間がありませんのでその一覧表として示したわけであります。

これを見ていただきますと、府の発注工事の受注事業者の入札落札日と献金日が極めて接近して、相前後しているというのが一つの特徴であります。政治家と公共事業の受注関係の間に府民、国民は疑惑を招くおそれがあると思うわけであります。これは事実関係が落札の日と献金額が極めて近似しているという点から私は指摘しているわけでありまして、そういう疑惑が持たれないように本来すべきだと思うわけでありますが、いかがでございますか。

○国務大臣(野中広務君)(※自治大臣・国家公安委員会委員長)

今お配りになった資料のようなものが日本共産党の発行される京都民報に載せられたことは私承知をいたしております。

これはたしか八六年から八八年の間に私の政治団体が献金を受けたことであろうと思っておるわけでございますけれども、私はいやしくもいわゆる共産党一党支配のような京都府政からかわりました後の京都府副知事に就任をした人間であります。少なくともそういう府政の中で府政を担当し、知事を補佐する立場といたしまして勤務をいたしました経験だけに、企業のあり方と、さらにそれの発注をする京都府に何らかの働きかけをするようなことは今日まで一切やったことはございません。

ただ、後から、この民報が出ましてから共産党の方から、あなたのところの政治資金の収支報告は百万円までは内容を書かなくてもいいのに正直に書き過ぎるからこんなことになるんだよといって注意を受けまして、私は政治資金の収支報告の百万円限度を十分承知をしなかったものでございますから、ああそんなことがありましたかと、こういうことで申し上げたわけでございます。

副知事就任当時に、京都府庁は、赤旗、民報について、管理職の全員がこれをとっておりまして、その購読料はすべて公費で支払われておりましたのを、私は政党機関紙その他を自由に個人がとることはこれは一向差し支えがないことであるけれども、一党の機関紙を公費でとるということはあってはならないことだといって厳禁をいたしました。そういうことがこういう記事になってたびたびこの民報やあるいは赤旗の記事にお使いをいただくのかなと思って、自分の政治資金に対する認識の甘さ、事務手続が十分でなかった点、あるいはこういういわゆる業界の皆さんから献金を受けることの是非を含めてその後私どもは自重をしておる次第でございます。